クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

 「ちりとてちん」というNHKの連続ドラマを見ている。


 朝7時半にBS衛星第二放送で、引き続き7時45分からBSハイビジョン放送で、そして8時15分からNHK地上アナログ放送で。なんと、同じものを朝三回見ていることになる。何でそんなことを、と人は思うかもしれない。妻はあきれている。でも台詞がいいし、泣かせてくれるし、何回も見たくなる。見ようと思えば、お昼と夕方にも放送がある。でもそこまでは見ない。

今日の放送でもはっとした台詞があった。主人公・喜代美の弟の正平が塗り箸を作った。正平の父は、塗り箸という伝統工芸を受け継いでいる。その正平が試しに塗り箸を作ったのである。その塗り箸を勇助に見せる場面である。勇助は、落語家に入門したばかりの弟子で塗り箸を見て、

それなんですか?

正平が答えて

ああ、僕が作った塗り箸や。失敗作や。小手先の器用さでどうにか体裁が整っているだけや。


 牧師になりたての頃の自分を思い出した。あの頃の説教は、結局、小手先の器用さでどうにか体裁が整っているだけの説教ではなかったか。あの頃は日本語で読める注解書が少なく、英語の注解書や、キッテルの新約聖書神学事典など、いろいろ調べた。まあ勉強したといえば、勉強したのかもしれない。で、何をメッセージとしていいか分からなくて、また何かの本を読んで、ああ、これをメッセージにすればいいんだと思って、作った説教。失敗作だったと今は思う。あの頃は一生懸命だったが、当たり前だが未熟だった。伝統工芸と違って師匠と言うべき人が僕にはいなかった。

 説教を終え、明日の長老会を終え、最後にブログを書いた。風呂に入って休む。