クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

 早めに昼食を済ませ、講演を聴きに行った。題は「ことばの力」。講演者は作家の重松清さん。北陸学院創立125周年の記念行事の一つである。金沢元町教会の教会員も何人か来ていた。講演で話されたことは、以下のようなことと受けとめた。

  • 今は大正解がない時代だ。こう生きればいい、こう考えればいいと多数の人が認める正解はない。
  • 人それぞれに考え、生きればいい。それは言い換えると迷うということ。迷うことが大事。自分で考えることをやめ、正解とされることを受け入れて生きることは迷わないですむが、それはよくない。戦前、大正解とされる戦争協力に反した行動を取る人は非国民とされた。それは生きにくい時代であり、そんな時代になって欲しくない。
  • 小説の中には、色んな人物が登場し、その考え方や行動も様々である。人間の多様性を知ることは、迷う人には、参考になり、力になる。
  • 夏目漱石の本が今も読める。それはこの本を読む人がいたから、今も読める。読む人がいなければ、出版はされなくなる。今私たちが読むということは、後の世代の人に、本を残すことにつながる。


 「ことばの力」というテーマから期待した思いは、肩すかしを食った思いが残った。考え方の多様性の大切さを話されたように思った。確かに、言葉によって考え方が表現されるのであるが。題をつけることはむずかしい。説教題はいつも悩む。