クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

 今日は、地区の牧師会。僕は『キリストの死』(デニー)の発表。
風邪がぶり返したのか、咳が出る。昨日の礼拝でも、聖餐式の式文を読んでいる時に咳き込んで苦しかった。牧師会は、午前中だけで早退。家で体を休める。
 津村節子の『紅梅』。これは作家吉村昭氏の最後の日々を妻の津村節子さんが小説風に書き上げたものである。僕は吉村氏の死生観がどのようなものかを知りたかったが、余り書かれていなかったように思う。「思う」と書いたのは、流し読みをしたからである。女性らしい観察眼で淡々と最後の日々を描いている。吉村氏は、舌がんの治療をする中、膵臓ガンが発見され、抗がん剤の治療をする中で、亡くなっていく。吉村氏は、死を覚悟した後、葬儀の方法、残された家族の今後の生活についての指示など、きちんと指示している。立派な最期だったと思う。
 僕も以前はガンになったら医師の言う通りに、患部を切り取るなり、放射線治療抗がん剤治療を行うと考えでいた。それでいいのか、考えさせられる。このような治療でも治らないと分かると、免疫療法とか、別な治療方法を患者家族は求める。その時、患者の体力は弱りに弱っているのである。
 以前牧会していた教会で、教会員の息子さんがガンになり、同じ道筋をたどった。病院から、医学的にすべきことはもうありませんと告げられ、免疫療法に救いを求めたのだが、体力の低下は、免疫療法の効果をもたらさなかったように思えた。