クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

今日は北陸学院中高の礼拝説教の奉仕をしました。
説教を紹介します。

↑ベニバナルリハコベ 花は小さい

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聖書 マタイ 6:25〜30
説教 かけがえのないあなた

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今から10年前にスマップというアイドルグループが歌った「世界に一つだけの花」という歌がはやりました。
「花屋の店先に並んだ/いろんな花をみていた
ひとそれぞれ好みはあるけど/どれもみんなきれいだね
この中で誰が一番だなんて/争う事もしないで
バケツの中誇らしげに/しゃんと胸を張っている
それなのに僕ら人間は/どうしてこうも比べたがる?
一人一人違うのにその中で/一番になりたがる?
そうさ 僕らは/世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ/その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい
No.1にならなくてもいい
もともと特別な Only one」


しかしわたしたちの生きている社会は競争社会です。
学校に入るには入学試験。会社に入るのも試験。就職活動(就活)でも競争。
結婚するには婚活。これらの競争を勝ち抜いて人生の成功者となります。
負けるわけにはいかない。そんな雰囲気が溢れているのが、私たちの社会です。
負け組になったらみじめ。勝ち組にならなければならない。
そんな雰囲気の社会の中で、
<No1にならなくていい。
そうさ 僕らは/世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ/その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい>という歌が多くの人の共感を呼びました。
競争に勝つことではなく、自分らしく生きることが大切、
これはメッセージを持った歌で、多くの人の心を惹きつけました。


「花屋の店先に並んだ/いろんな花をみていた」とあります。
でも、花屋の店先に並ばない花もあります。
花屋で売ることができない花があります。
たとえば、高山植物と呼ばれる花。
白山の頂上近くに咲くクロユリという花があります。
この花は花屋では売っていません。
植物には育つ環境というものがあります。
寒いところに育つ花なので、地上で栽培することができないのです。
だからクロユリを見るためには、花のあるところに人が出かけていきます。
花を買ってきて、自分の家の玄関や庭で花を見るのではなく、
花を見るためにわざわざ出かけるんです。


もう一つ花屋で売っていない花があります。
それは雑草と呼ばれている植物の花です。
一つ一つちゃんと名前はあります。しかし人はその名前を知ろうとしません。
つまんない花、どうでもいい花と見向きもしません。
雑草と呼ばれる植物も、一つ一つが違った花、only oneの花を咲かせます。
その花が小さかったり、きれいでなかったり、
目立たなかったりするので、人の目を惹きません。
あの歌のように、一人一人自分の花を咲かせることに一生懸命になればよいのですが、
もしあなたが、花屋の店先に並んでいない花、もし雑草だったら、
誰も見てくれないのです。皆から無視されるんです。


しかし今日の聖書は何と言っていたでしょうか。
「空の鳥をよく見なさい。
あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。
あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか」。
「野の花がどのように育つのか、注意して見なさい」。


僕は毎朝散歩をします。
注意して雑草を見、写真を撮り、名前を調べます。
野の花には、神さまが与えてくださった美しさがあります。
神さまが造り、「良し!」とされた美しさがあります。
すぐ散ってしまうような野の花に、雑草にも
神さまは、心をかけてくださる。
神さまは、野の花以上に、あなたがたを心にかけてくださる。
神さまから見れば、あなたはかけがえのない、
大切な花なのだと聖書は言っているのです。
あなたがクロユリであろうと、バラであろうと雑草であろうと
神さまの目に、あなたは尊い存在なのです。
神さまの目に、あなたは、特別な Only oneなのです。


↑ベニバナルリハコベ 横顔

祈り
天の父なる神様、あなたの目に、私たち一人一人はかけがえのない大切な存在であることを教えてください。そして自分の存在を喜べるようにしてください。



↑ベニバナルリハコベ 全体像