クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

思い上がる指導者

 旧約聖書の列王記を読むと王が神の前にいかに歩んだかが記されています。

マナセは十二歳で王となり、五十五年間エルサレムで王位にあった。その母は名をヘフツィ・バと言った。彼は主がイスラエルの人々の前から追い払われた諸国の民の忌むべき慣習に倣い、主の目に悪とされることを行った。

 イスラエルの王は、神の目にいかに振る舞ったかで評価を受けました。国家の運営で有能であったとしても、神の目に悪とされることを行えば、それは悪しき王でした。マナゼ王は、55年も王の地位にありましたから有能な王だったのでしょう。しかし神の前には悪しき王であり、神からの災いを招くことになりました。イスラエルでは政教分離ではなく、政教一致で、王の神に対する関わりは重要なものとなります。


 神は預言者を送り、王に警告を告げます。しかし王はなかなか耳を傾けません。マナセは自分の造りたいと思う国をつくったかも知れません。55年という長い治世を誇ることができるかも知れませんが、神の前に悪しき王でした。


 昨今の日本の政治、特に安倍首相の言動を見ていると、許せないという思いが湧いてきます。彼は日本の総理大臣、首相という立場にあります。最高の地位にあるゆえに、自分が何でもしていい、何でもできる、自分の思い通りにしたいという思い上がりがはなはだしいように感じます。憲法の解釈を閣議で決めるというのは途方もない思い上がりです。自分の造りたい国を造るために憲法を変えていこうと考える、許しがたいと感じます。


 日本の総理大臣は、神の前に責任を負っているとは思わないでしょう。しかし国民に対していかなる政治を行うのか、その責任を負います。国民の声を聞かず、自分の造りたい国をつくるとの思いで、突っ走るなら、それは独裁となります。自民党が選挙で勝ったからといって、そこまで行ってよいという信任を国民を与えていないと思います。


 神よ、為政者に謙遜な心を与えてください。