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『憲法改正のオモテとウラ』(舛添要一著)


 東京都知事となった舛添要一氏が『憲法改正のオモテとウラ』と題する本を出版しました。たまたま本屋で手にすることができ、<はじめに>のところを読んでみると、はっきりと意見を述べていて、教えられることがありました。思わず購入してしまいました。


 憲法の13条にはこう書かれています。

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他国政の上で、最大の尊重を必要とする。

自民党憲法改正草案では次のようになっています。

全て国民は、として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他国政の上で、最大限に尊重されなければならない。

<個人>として尊重されるが、<人>として尊重されると言い換えられています。ここにはどんな意図があるのか、僕は分かりませんでしたが、桝添氏は明確に書いています。

 憲法とは、国家権力から個人の基本的人権を守るために、主権者である国民が制定するものである。近代立憲主義憲法は、個人の権利・自由を確保するために国家権力を制限することを目的とする。したがって「国家」の対極にあるのが「個人」である。・・・「人」の対極は犬や猫といった動物であり、「個人」のような「国家権力」との緊張感はない。

 こう述べて桝添氏は、自民党の改正案が立憲主義憲法なのかと疑問を呈せざるを得ない」と書いています。


 自民党憲法改正草案は、個人の人権、権利を薄めようとしているので、「個人」が「人」に変えられていることを教えられました。


自民党憲法改正草案を立憲主義という点から批判することができますが、私は聖書の視点から批判したいと思います。自民党憲法改正草案は、「日本国」を神とする国家を築くことを目的としているものであり、国民は日本国に奉仕するものとされ、偶像礼拝国家を築くことにつながるので、<あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない>という十戒に反するものであると考えています。