クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

 『珈琲屋の人々』。最近NHKのドラマが面白いと感じる。東京の下町にある珈琲屋に出入りする人々をめぐっての物語。心に傷を持った人が集う。「一杯のコーヒーが人生を変えることがある」と主人公が言う。僕にも毎週通う珈琲屋があるが、僕は店主とはあまり話を交わさない。そういうのは得意ではないので。


 僕はいつコーヒーが好きになったのか。子供の頃は何か苦いもの、というイメージがあり、飲みたいとは思わなかった。会社に就職してから好きになった。会社の近くに珈琲屋があった。明るい店でガラスの窓から外がよく見えた。朝会社に着くとその店に行って一杯のコーヒーを飲み、それから仕事をした。時には、モーニングサービスを頼んで、朝食を取った。そして時には、仕事をさぼり、コーヒーを飲んだ。僕はプログラマーだった。根を詰める仕事なので、一服するときはそこに行ってコーヒーを飲んだ。


 ある時、同僚をコーヒーを飲んでいて、彼が「僕は死ぬのが恐い」と言った。僕はその時初めて、死を怖がるのは僕だけではないと知った。昔のこと。


 朝の連続ドラマも面白い。牧師が出てきて、今は小さな主人公が礼拝堂でお祈りをしている。ミッションスクールが舞台となっている。第一週に主人公のハナは病気になり辞世の句を詠う。これにはびっくり。主題歌もいい。僕は子供の頃、赤毛のアンは、女の子が読むものと決めつけ、読まなかったし、今も読んでいない。妻は何度も繰り返して読んだとのこと。

まだまだと
おもひすごしおるうちに
はやしのみちへ
むかふものなり


これを聞いて在原業平の辞世の句を思い出した。

ついに行く 道とはかねて 聞きしかど
昨日今日とは 思はざりしを


→エイザンスミレ(赤と白)、オオバキスミレ