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隠退牧師 holala によるブログ

人間の王国を支配する神

 ダニエル書5章にこんなことが書かれています。


 バビロン帝国の王ベルシャツァルが千人の貴族を招いて大宴会をします。その時、父ネブカドネツァル王がエルサレム神殿から奪った金銀の祭具を持ってくるように命じます。その祭具に酒を入れて飲むのです。神殿で用いられていた祭具に酒を入れて飲むのです。そして金や銀、木や石でつくった神々をほめたたえます。神殿祭具を汚し、偶像をほめたたえるのです。


 すると人の手の指が現れて、王宮の白い壁に字を書きます。その意味は分かりません。王は、ダニエルを召し、その意味を解読させます。ダニエルは、ベルシャツァルの高慢を咎めます。ダニエル書の4章では、ネブカドネツァルがその傲慢さを神に咎められています。そのことを知っていながら、なお高慢であり続けるベルシャツァルに対して、神はあなたの治世を終わらせると予告したとダニエルは説明します。王は、その日の夜、殺されます。


 ダニエル書は、人間の王国を支配するのは、いと高き神であることを伝えます。高慢なネブカドネツァルは、一時期王位から追い出されます。しかし、いと高き神こそ、人間の王国を支配することを悟り、再び王位に就きます。しかしその子、ベルシャツァルは、死にます。


レンゲツツジ 霧ヶ峰にて 6.10


 安倍晋三首相の振る舞いを見る時、高慢であることを思います。時に応じて語ることを変えます。閣議決定による憲法解釈の変更は、国会の会期中にとこだわるつもりはないといいながら、今、会期中に閣議決定すると語ります。語ることを変えるのは、彼の作戦なのでしょう。状況によって語る言葉を換え、自分に対する風あたりを弱めながら、しかし本音は変えません。


 ダニエル書に書かれているように、高慢な権力者を神さまがその地位から退けたように、今、この国の首相をその地位から神さまが退けてくださるようにと祈ります。日本国憲法閣議決定で勝手に変えるというのは、憲法を汚す行為です。憲法の内容に従うべき政治家が、憲法の上に立とうとする、それは聖書的に言えば、自分を神とする行為、つまり高慢な行為ということができます。憲法を変える場合手続きは定められているので、それに従えばいいのに、そうしたら自分の思い通りにならないので、憲法解釈を閣議決定で変えるという姑息な手段に訴えます。


 神は、高慢な者をいつも必ず、引き降ろすとは限りません。何か神さまのご計画があれば、尚しばらくの間、高慢な者がその地位を保つことはあり得ます。そのことは承知の上で、この国の首相をその地位を失うように、神さまが働いてくださることを祈ります。