クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

とうとう安全保障関連法案が参議院でも採決されました。
私のこれまの人生の中で、最大の政治的危機感を感じます。


1.言葉が軽んじられていること

 安倍首相は、法の支配という言葉をよく使いますが、自身は守りません。堂々と憲法を変える手続きをしないで、解釈改憲を行います。自ら法的安定性を破る行動をしています。言っていることをやっていることが異なります。法案が通った後、国民に丁寧に説明して理解を深めるようにすると言いますが、きっとしないでしょう。特定秘密保護法案が成立したときも、国民に丁寧に説明すると良いましたがしていません。口先だけの政治家です。
 国会で熟議がなされたと言いますが、時間だけはかけましたが、議論はすれ違いというか、議論を避け、自分の意見としゃべるだけという姿勢もあります。熟議を避けているのは、安倍首相です。言葉を使ってごまかそうとしています。民主主義のルールに従うと言いながら、国民の意見を聞かず、安保法案を成立させます。彼の本心は、国民は愚かであるという思いがあるに違いありません。


 言葉をいい加減に使い、人を惑わします。言葉こそ、信頼関係の土台なのに、これを軽んじます。政治家の資質が相当に劣化しています。政治家に大切な資質は、言葉において誠実であり、責任を持つことです。


2.戦時中の状況の再現

 今、自民党では異なる意見を主張することができません。主張すれば、次の選挙で公認してもらえません。戦時中の異なる意見を言えば非国民とされたあの状況が、今、自民党の中にうずまいています。あの状況が、これから徐々に広がっていくのではないか、との危惧を抱きます。


 マイクを向けられた自民党議員が、異口同音に「日本を取り巻く安全保障環境が変わったので、安保法案は必要だ」と同じように語ります。あの国会の審議でのずさんな答弁を聞いていて、これではいけない、と声を上げた自民党議員はごく少数でした。たった一人かも知れない。良心が痛まないのでしょうか。
 

 安倍政権のもとで、日本はこれからどこに行くのか、注視しなければならないし、次の選挙は今後の日本の行方にとって試金石になるのではないか。自民党が負けなければ、独裁的政治家を容認したことになります。