クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

妻と一緒にワインを飲みながら食事をするのは、僕の一つの楽しみです。以前、東京の高尾山にスミレの写真を撮りに行った時、八王子のホテルに宿泊しましたが、近くのイタリアンレストランで食事とワインを楽しみました。今年の5月、霧訪山にスミレの写真を撮りに行った時、塩尻駅のすぐ近くにワインバーなるものがあり、そこでも食事とワインを楽しみました。そして今、『神の雫(しずく)』という漫画を読んでいます。ワインがテーマの漫画です。主人公がある銘柄のワインを飲むとその味わいを色々に表現するのです。
 ワインを入れたグラスを上にかかげワインの色を見ます。するとこう言います。


深いルビー色。まるで貴族の宝石のように澄んでいる。


そしてワインの特徴を一言で、これは<仮面舞踏会>と表現します。漫画なので、仮面舞踏会の絵が描かれるのです。ワインの味わいを視覚化するわけです。そしてさらに


甘い香りがする。そうか、アーモンドの香ばしくも甘いニュアンス、香ばしい、いぶしたようなスモーキーさ、そして・・・なんという豊かな土の香り、限りなく広い庭園の露を含んだ大地の芳香(アロマ)だ。


ワインを飲んで、その味わいをこんな風に表現できること自体が僕には驚きですが、使徒パウロは、キリストの愛の味わいを様々に表現していることに気づきました。昨日祈祷会があり、フィリピの信徒への手紙二章を読みました。こう書かれています。

そこで、あなたがたに幾らかでも、キリストによる励まし、愛の慰め、“霊”による交わり、それに慈しみや憐れみの心があるなら、同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにして、わたしの喜びを満たしてください。

パウロはここで、キリストの愛を、キリストによる<励まし、慰め、霊の交わり、慈しみ、憐れみ>と具体的に描いています。キリストの愛には、励まし、慰め、霊の交わり・・・という香り、味わいがあるというのです。ここで<ふ〜ん>と考えさせられました。キリストの愛を感じる時、それをどんな風に感じたのか、自分がどんな状態で、キリストの愛をどんな風に受けとめたのか。神に愛されていると紋切り型で表現するのではなく、観念的に神に愛されていると思うのではなく、具体的にキリストの愛を受けとめることの大切さを知りました。パウロは、自ら経験し、それを表現しています。キリストから励まされた経験があり、慰められた経験があり、キリストの愛に、慈しみ、憐れみを見いだしているのです。その経験が彼にはあるのです。


ソムリエがワインの味わいを豊かに表現するように、神の愛、キリストの愛を豊かに味わい、表現する。ワインのソムリエにはなれないが、神の愛を豊かに表現する<神の愛>のソムリエになりたい、そんなことを感じました。


↑サクラスミレ 2013.6.18 霧ヶ峰