クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

 昨日は登山の疲れで早く寝た。5時過ぎに目が覚めた。キケロの『老年について』(岩波文庫)を読み終えた。今週は夏休みなので、あれをしなければ、これをしなければという思いから解放され、くつろぐことができて感謝。


 登山をする時、僕はGPSと呼ばれる道具を使う。手で握れば、手におさまる小さなものであるが、歩行経路を記録することができる。GPSは人工衛星と交信をして、自分の位置情報を緯度・経度、高度、時刻でもって保存できる。この記録情報をパソコンに移し、カシミールというソフトを使うと画面に地図、および自分が歩いた経路が表示される。若かった時、5万分の一の地図に自分が歩いた道を赤線で引いたことがあるが、今はパソコンソフトが自動的に行ってくれる。


 この情報をもとに、分析できる。意外に思ったのは、登りに要した時間と下りに要した時間にそんなに差がなかったこと。ゆっくりしたペースで足下を確かめながら歩いているので、そうなったのだと納得。また50m高度を上げるのに平均して10分かかっていることがわかった。


 今回、山道までの通過点をGPSに登録しておいた。これのメリットは、今自分のいるところから、次の通過点まであと何メートルかを表示してくれることにある。高度がきりの良いところを通過点にした。つまり1200メートル、1250メートルという具合。GPSを見ながら、後どれぐらい歩くと高度何メートルに達すると知ることができるので、それを励みにした。おかげで黙想するどころか、GPSを見ながらの登山となってしまった。登山が後どれくらい、後どれくらい、とお仕事になってしまった(苦笑)。視線を上げて、山の様子を観察しながら、余裕を持って登ればよかったのだが、やはり体力が衰えているので、つい、後どれぐらい、と気になってしまった次第。


 作家の南木佳士さんは、一回の登山を短編に書いてしまう。それだけよく観察をしている。自分の気持ちの動き、五感で感じたこと、同伴者とのやりとりなどを書いている。僕は妻とどんな会話をしたのか、思い出せない。