クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

 『ポー川のひかり』を昨日見た。第一印象として中途半端と昨日のブログに書いた。その後、僕の頭に「味わう」という言葉がちらついた。映画の方から与えられる印象を問題にして中途半端という評価を下したが、それでいいのか、と思わされた。この映画には、象徴的な場面が多いように思った。ストーリーの展開を描くというより、象徴的な場面を次々に見せる映画ではないのか、と考えるようになった。となれば、各場面の象徴的な意味を理解しなければ、中途半端で何を言いたいのかはっきりしないという結論になる。映画を見ている時は、場面が次々に変化していくので、象徴の意味を考えている余裕はない。そこで見終わって、映画の内容を思い起こしながら、各場面の象徴的な意味を考える、つまり、映画を味わう、ということが起こる。ある程度味わったところでもう一度見ると、映画を心から味わえるのではないかと思った。象徴の場面で適切に象徴の意味を表現しているのかどうか、吟味しながら。ただそのためにもう一度見るかと言ったら、迷う。僕に与えられている時間には限りがあるので。

 主人公が放蕩息子の物語を語る場面は印象的。また最後の審判について、この世の不条理について神の弁明を聞きたいものだ、という言葉も印象に残る。