クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

多様な考えを認め合う社会

 私たちの社会には、色々な考え方をする人が集まっています。私は多様性を認め合う社会は、成熟した社会であると思います。この国が多様性を認め合う社会となることを願います。


 多様性の現れの一つとして、政治の場面では、いくつもの政党が立てられ、それぞれが政治的主張をし、支持者を集めます。多様な考えを持つことを認める社会に大切なことはルールです。お互いに多様な考えを持つことを認め合い、物事を決するときは、ルールに基づき決めます。国会議員を選ぶときも選挙で選びます。自分が支持しない政党が政権を取ったとしても、選挙というルールに基づいて立てられた政権ですから、その政党が政権を担って国家の予算を立てたり、法案を提出することを認めます。国会で審議され政策が決められていきます。私たちはルール、手続きを重んじます。


 今、安倍政権は、憲法解釈を内閣の閣議で決めようとしています。これはルール違反です。堂々と憲法を変更する議論を起こせばよいと思います。ルールを破り、姑息な手段に訴えることは危険です。


 自分が支持する政党であれ、支持しない政党であれ、ルールを破ることは、多様な意見を認め合う社会を崩すことになります。自分の支持する政党ならルールを破り強引な政治を行っても構わないという心境に私たちは誘われますが、そこは自制しなければなりません。


 現在の日本、特に安倍政権はルールを破っても自分の考えを通そうとしています。非常に危険な事態に私たちは直面しています。これがさらに進むと、異なる意見を排除する社会になりかねません。いや、そういう社会の到来の兆しがあります。Jリーグのサッカーの試合で外国人の観戦を許さない垂れ幕が出されました。飲食店でも「ジャパニーズオンリー」という札を出している店があると聞きます。書店には反韓・反中に本が売れていると聞きます。自分と意見が異なるものを排除する社会の到来を許してはいけないと思います。先日、NHKのドラマの<ごちそうさん>でも戦争中のことが描かれていました。防火訓練の愚かしさを主人公の夫が叫んでいました。異なる意見を排除する社会は、権力者に対立することを許さない社会です。


 自民党を支持する人でも、集団的自衛権を認める人でも、ルールを破って自分の意見を通そうとすることを認めてはいけません。やがてものが言えない社会の到来を招きます。すでにものが言えない社会の到来の兆しも見えています。



北アルプス 左側の三角の山は常念岳


↑イブキスミレ