クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

クリスチャンの成長(12)聖霊を内に宿して生きる-3

 罪の支配から解放されて生きるのを助けてくださるのは聖霊です。クリスチャンは聖霊との交わりに歩みます。聖霊が私たちのうちに住んでくださる目的は何なのでしょうか。

 私が大切にしているハイデルベルク信仰問答の問21は次の通りです。

問21 まことの信仰とは何ですか。

答 それは神がみ言葉において
  わたしたちに啓示されたすべてを
  わたしが真実であると確信する
  その確かな認識のことだけでなく、
  福音を通して聖霊がわたしのうちに起こしてくださる、
  心からの信頼のことでもあります。 

  まことの信仰とは、聖書の言葉を真実(真理)と認識し、その聖書の言葉を心から信頼することだ教えられます。

(1)聖書の著者である聖霊

テモテ二3:16~17
 聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。こうして、神に仕える人は、どのような善い業をも行うことができるように、十分に整えられるのです。

 聖書という文書自体は多くの人によって時代を超えて書かれてきました。聖書という文書を書いたのは人間です。人間が聖書の文書を書くとき、聖霊の導きによって書かれたというのです。聖書は人間が書いた「信仰の書物」ではなく、聖霊の導きのもとで書かれた文書、神の言葉です。神の言葉、それは真理の言葉とも呼ばれます。

(2)真理を悟らせる聖霊

 聖書はだれもが読むことのできる書物です。聖書を読むだれもが、これを神の言葉として読んでいるわけではありません。真理の言葉として読んでいるわけではありません。聖書から自分の心を励ます言葉を求めて聖書を読む人もいると思います。聖書を研究の対象として読む人もいます。クリスチャンは聖書を神の言葉として読みます。

 聖霊は真理の霊と呼ばれ、私たちに真理を悟らせます。つまり聖書を神の言葉と信じさせてくれます。私たちが聖書を神の言葉と信じるのは聖霊の導きです。聖霊の働きかけを受けて、このように信じることができます。

ヨハネ14:26
しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。

 聖霊がすべてのことを教え、イエスが話したことを思い起こさせる。私たちについて言えば、聖書が神の言葉であることを聖霊が教えてくれるとの意味です。

ヨハネ16:12~13
言っておきたいことは、まだたくさんあるが、今、あなたがたには理解できない。しかし、その方、すなわち、真理の霊が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる。

 聖霊は真理の霊と呼ばれ、真理を悟らせます。私たちは聖霊の導きにより、聖書を神の言葉と信じ、また真理の言葉と信じます。この信仰は聖霊がもたらすものです。

(3)私たちを導く聖霊

ガラテヤ5:16~17
わたしが言いたいのは、こういうことです。霊の導きに従って歩みなさい。そうすれば、決して肉の欲望を満足させるようなことはありません。肉の望むところは、霊に反し、霊の望むところは、肉に反するからです。肉と霊とが対立し合っているので、あなたがたは、自分のしたいと思うことができないのです。

 霊の導きに従うとは、聖書の言葉に従って歩むということです。肉の欲望とは、生まれながらの人間が持つ欲、思い、考えです。罪から来る思いということもできます。信仰者は聖書を読み、神の言葉に従って歩もうとしますが、そこに戦いが生じます。肉の思いとの戦いです。この戦いに勝利を与えるのが聖霊です。

ガラテヤ5:25
わたしたちは、霊の導きに従って生きているなら、霊の導きに従ってまた前進しましょう。

 聖霊は神であり、私たちのうちに住まわれます。そこには目的があります。つまり私たちが聖書を神の言葉、真理の言葉と信じ、これによって生きることです。聖霊はみ言葉に従う力を与えてくださいます。み言葉に従うのを妨げる肉の働き、罪の働きに勝利させてくださいます。

前回へ 次回へ

 

f:id:holala:20200702175232j:plain

長弓寺