神はアブラハムに声をかけました。
創世記 12:1~3
主はアブラムに言われた。「あなたは生まれ故郷/父の家を離れて/わたしが示す地に行きなさい。
わたしはあなたを大いなる国民にし/あなたを祝福し、あなたの名を高める/祝福の源となるように。
あなたを祝福する人をわたしは祝福し/あなたを呪う者をわたしは呪う。地上の氏族はすべて/あなたによって祝福に入る。」
神の言葉には、神の約束がいくつも語られています。
- わたしはあなたを大いなる国民にする
- あなたを祝福し、あなたの名を高める
- あなたを祝福する人をわたしは祝福する
- 地上の氏族はすべて/あなたによって祝福に入る。
聖書が伝える信仰は、神の約束を大切にする信仰です。神の約束を我が身に実現させることを大切にする信仰です。
アブラハムは自分に声をかけたのが誰か、よく分かりませんでしたが、彼はその声に従いました。後になってその声の主は「わたしは全能の神である」と自分がいかなる方かを明らかにしました。アブラハムが生きているとき、彼の子が生まれ、孫が生まれました。アブラハムは自分の子孫が大いなる国民になるのを見ることはできませんでしたが、子供が与えられる希望が全くない自分たち夫婦に子と孫が与えられ、神の約束の実現の兆しを見ることができました。
使徒パウロはローマの信徒への手紙の出だしでこう語ります。
1:1~2
キリスト・イエスの僕、神の福音のために選び出され、召されて使徒となったパウロから、――
この福音は、神が既に聖書の中で預言者を通して約束されたもので、・・・
福音は、旧約聖書の中で預言者たちを通して約束されていたものだというのです。もちろん神が約束したものです。人間にとって素晴らしい救いの出来事を起こすと神は約束され、預言者がそれを語ったというのです。
イエス・キリストの誕生は、この神の約束の成就の始まりとしての出来事でした。イエス・キリストは神の国の福音を宣べ伝え、最後に十字架の上で死に、そして復活されました。このイエス・キリストによって私たちに救いがもたらされました。これが福音です。
この救いに素晴らしいものがあります。それもまた福音です。そしてこの福音には神の約束が満ちています。
ヨハネ 3:16
神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
独り子、すなわちイエス・キリストを信じる人は滅びることなく永遠の命を得る、と約束されています。聖書が伝える信仰は、神の約束を大切にする信仰です。神の約束を頼みにして生きる信仰です。約束を信じるという形で私たちは神と関わります。約束を仲立ちとする神との交わりに生きるのが聖書が伝える信仰です。