クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ


 この絵本は、死をテーマとしている。幼い子供も祖父、祖母の死などを経験する。子供と一緒に死を考えるのに良い絵本だと思う。親子の会話が導かれるだろう。ただ、そこに示された死についての見方はどうなのだろうか、と思う。


この絵本には、幼いネズミと年老いた象が登場する。仲が良い。幼いネズミは象の死を受け入れることができない。幸い、象は長生きし、ネズミも成長して象の死を受け入れることができるようになり、象は死ぬ。この絵本では、死とは、吊り橋を渡って向こうに行くこと、向こうにある森に入ることとして描かれている。


この象は死をどう考えて受け入れていくのか。象はこうネズミに話す。

「あの森が、なくなったぼくのおかあさんとおとうさんがいるところなんだ。にいさんたちや、ねえさんたちや友だちもね。もうすぐぼくもいくんだよ。そんなかなしい顔をしないで。むこうでは、みんなしあわせなんだから」。

 死んだ象は向こうで幸せ。親しい人の死を経験した幼い子供に、あなたは悲しいけど、死者は天国で幸せなんだよというメッセージを伝えている。大人もこう信じているからこれでいいのかもしれない。でも死を恐れるようになった子供は、これでは納得はしないだろう。ぼくも小さい頃、死を恐れた。でもまあ、これはこれでいいのかも知れない。


金沢市立図書館に行って、絵本を借りてきた。僕は文字だけを読んでもイメージが湧かない。そこで絵本を読み、イメージが湧くようになればと思った。妻は聖書を読むと、そこに描かれている場面がイメージとして頭に浮かんで来るという。僕には全くそういうことがない。イメージが浮かんできたらいいなと思っている。


読み始めて、絵本には、独特の魅力があることも感じた。