クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

イエスの恵み(9)T牧師との出会いの恵み

 鳥羽教会時代のこと。その当時松阪教会を牧会されていたT牧師から葉書を受け取りました。そこには注意がいくつか書かれていました。私が出した手紙について、手紙の書き方、字の間違い、間違いの直し方など指摘が書かれていました。私に常識が欠けていたということですが、それを未熟な牧師に対してはっきりと教えてくださいました。妻も、当時の私の振る舞いに問題というか、世間知らずな面を感じていたようです。大人になれば人から注意されることが少なくなります。このことは私にとっては得がたい経験でした。

 他者(ひと)に対して注意する、それにはむずかしい面があります。どの教会の牧師をしていたのかは書きませんが、「先生、私に悪い点があったら教えてください」とある信徒から言われたことがあります。ある時気づいたことがあったので、そのことをお話ししたら、反発を受けました。私より年配の方でした。

 私の言い方にも問題があったのかもしれませんが、でもさびしく思いました。相手を見てものを言うことの大切さを知りました。言っても受け入れてくれる人か、反発をしそうな人なのか、相手をよく知ることの大切さを教えられました。

 上述のT牧師からは、神学的な導きを受けました。特に「教会とは何か」について学ぶようになりました。T先生と近隣の牧師たちとの学びで、神学者の熊野義孝牧師の本を学び、教えられることが多かったです。熊野牧師の本で一番印象に残った言葉は、歴史とは信仰共同体形成という神のみ業に他ならない、という主旨の言葉でした。この学びに導かれ、私は神学的には改革派の神学に立ちました。牧師として歩むために貴重な経験でした。

 T牧師との出会い、それは私から求めたものではなく、与えられたもの、神さまが与えてくださった恵みです。