クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

分かち合いの可能性

 その時は思いませんでしたが、今思うとそれは神さまからの大きなプレゼントだったと思います。私は金沢元町教会では信徒育成の学びを行いました。その一つがデボーションの学びです。デボーションとは、一つの方法に基づいた聖書の読み方を指します。具体的な内容は「御言葉に生きるための提案」のサイトを見てください。一人で聖書を読み続けるのは困難なので、グループでデボーションの分かち合いをし、お互いのデボーションの分かち合いをします。そのことはデボーションに習熟し、またお互いを理解し合い、愛し合うことにつながります。

 ある時、デボーションの学びに参加する人を募集しました。すると求道者の方が参加を申し込まれたのです。驚きましたが拒む理由はありません。その積極さをうれしく思いました。礼拝にもずっと出席されていた方でした。そしてデボーションを実践し、デボーションの分かち合いを行いました。分かち合いをすると、お互いにどんな生活をしているのか、何を考え、何を悩んでいるのかが伝わってきます。お互いのための祈りも生まれてきます。やがてこの方は洗礼を受けることを考えるようになりました。

 それまで持っていたクリスチャンのイメージ(クリスチャンに対する先入観)が壊され、クリスチャンもまた悩みを抱えながら、問題を抱えながら、しかし聖書を読みながら生きていることを知り、洗礼を受けようとの気持ちになっていったのです。

 私は隠退し、教会を辞任したので、私の在任中、この方に洗礼式を行うことはできませんでした。後任の牧師がおいでになり、間もなく洗礼を受けられました。信仰者の交わりが持つ伝道の力を具体的に神さまが見せてくださいました。信徒の交わりの中に教会があります。神さまからの大きなプレゼントだと今思います。

f:id:holala:20191001220621j:plain

秋 どんぐり