聖書は罪をどのように描いているのか、そして罪とは何かを考えたいと思っています。第一回目は創世記3章です。
神さまは、アダムとエバをエデンの園に置き、園のどの木からも取って食べてよいとお命じなりました。園の中央には善悪の知識の木と命の木があり、神さまは善悪の知識の木は、これを食べることを禁じられました。
蛇が登場し、エバと会話をし、その結果エバは禁じられた木の実を食べ、アダムにも木の実を渡し、アダムも食べてしまいました。こうして二人は罪を犯してしまいました。
罪とは神の命令に背くことである、と教えられます。そして神の命令に背くことは、神をないがしろにしたことを意味します。あるいは神を敬わなかったということができます。神さまの命令を重く受けとめなかったのです。それゆえ罪とは、神をないがしろにすること、神を敬わないこと、と教えられます。私たちが罪を犯すとき、そこにはいつも、神を敬わない心、神をないがしろにする心があります。
その他、食べ物はエデンの園に十分あります。それなにの禁じられたものを手にするのは貪欲の罪を犯しています。エバはアダムにも実を渡し食べさせています。アダムを罪に誘い込んだということができます。
ハイデルベルク信仰問答は問5の答において、「わたしは神と自分の隣人を憎む方向へと生まれつき心が傾いている」と語ります。つまり、神を敬わない心、神をないがしろにする心を神を憎む心としています。そしてその方向へ、私たちの心は傾いているというのです。
罪とは
- 神の命令に背くこと。
- 神を敬わず、神をないがしろにすること
と教えられます。