クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

物憂い気持ちで目覚めた朝

 朝、物憂い気持ちで目が覚めました。ああ、今日も一日生きなければならないんだ、そんな思いが心を支配していました。以前、妻の母と一緒に暮らしていました。母は100才で亡くなりましたが、その晩年を共に暮らしました。母の姿を見ていて、年をとったら毎朝起きた時、今日も一日生きなければならないんだと思うのかな、と思いました。妻の母はそんな風に考える人ではないのですが、老いた姿を見ているとそんな風に思ったのです。そして自分がその思いを抱いていることに気づきました。

 朝食を終え、コーヒーの用意をしているとき、昨日録画したビデオを見ました。それは『英雄たちの選択』というNHKの番組で鑑真が取り上げられていました。鑑真は8世紀に来日した中国の僧です。

 中国に渡った二人の日本人の僧侶から、是非日本に来て欲しいと懇願されたのがきっかけで渡来したのです。実際には懇願されてから紆余曲折をたどり11年後に渡来は実現しました。それまで中国を出発しても難破したり、漂流したりして日本に来ることはできませんでしたし、ついには失明もしてしまったとのこと。それでもあきらめずに66歳の時に日本に来て76才で亡くなりました。この番組を見ていて胸が熱くなりました。命を賭けても布教しようとする心、志に深い共感を覚えました。

 あらためて老いをどう生きるのか、考えさせられました。福音を伝えること、喜んで死ぬこと、これが自分に与えられた老いを生きる課題であることを確認しました。

 以前知人の牧師が、奈良に行ったときついでに唐招提寺の鑑真和上座像を見に行ったと話してくれました。年老いて命の危険を顧みず、布教のために外国へ行く、その布教熱心な人に会ってみたいとのことでした。それで私も鑑真には関心を持っているのでテレビを録画した次第です。録画しておいてよかったです。

 

 

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唐招提寺