(クリスチャンの成長（69）キリストに結ばれて- 27)
キリスト者はどうしたら神を愛し、神の戒めを喜んで守るようになるのでしょうか。神を愛することに聖書はどのように語っているのでしょうか。申命記6章に次のように書かれています。
申命記 6:1～5
これは、あなたたちの神、主があなたたちに教えよと命じられた戒めと掟と法であり、あなたたちが渡って行って得る土地で行うべきもの。あなたもあなたの子孫も生きている限り、あなたの神、主を畏れ、わたしが命じるすべての掟と戒めを守って長く生きるためである。イスラエルよ、あなたはよく聞いて、忠実に行いなさい。そうすれば、あなたは幸いを得、父祖の神、主が約束されたとおり、乳と蜜の流れる土地で大いに増える。
聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。
申命記はエジプトを脱出した民が神が与えられる約束の地に入るときにモーセがイスラエルの民に語った言葉とされています。モーセはイスラエルの民に約束の地に入って生きる時、神の掟を戒めを守るように命じ、これを守るなら、幸いを得てイスラエルの民は増えると教えました。そして「あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい」と語りました。
神の民イスラエルはエジプトでの奴隷状態から神によって救われました。神は彼らを自由に生きる土地へと導かれました。そしてそこで幸いに生きるために神の掟、戒めを与えられました。そして神を愛するように教えられました。
またイエス様は律法の専門家から最も重要な掟は何かと問われたとき、次のように答えられました。
マタイ 22:37～38
心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。これが最も重要な第一の掟である。
信仰者にとって神を愛することはある意味で基本なのです。なぜ神を愛することが大切なのでしょうか。最も重要な掟として神を愛することが教えられるのはなぜなのでしょうか。果たして私たちキリスト者は神を愛しているのでしょうか。
なぜ神を愛することが大切なのでしょうか。神を信じるとは、神との交わりに生きることだからです。一組の男女が結婚して夫婦として生きる時、大切なのは愛し合うことです。男女が夫婦という関係の中で生き続けるとき、夫婦の交わりに生きるとき大切なことは愛し合うことです。神と神を信じる私たちの関係、この関係に生きる時大切なのは、愛し合うことなのです。神を信じるとは神との交わりに生きることだからです。
イスラエルの民はエジプトにおける奴隷状態から救われました。なぜ救われたのでしょうか。それは神が彼らを愛したからです（申命記7:8）。そして私たちがイエス・キリストを通して罪から救われたのも、神が私たちを愛してくださったからです。
ヨハネ一 4:10
わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。
私は、信仰は神との交わりに生きることであることを悟るのにずいぶん時間がかかりました。牧師になって何年も経ってからのことです。「最も重要な戒めは神を愛することである」と説教で教えもしましたが、神を愛することがどういうことか分からない日々を過ごしました。
ある時、神を愛するとは、神の戒めを守ることであると知りました。ヨハネの手紙からです。申命記を読めば、すでに教えられていますが、神を愛することを真剣に考えていなかったので心に留まりませんでした。また知ったからといってすぐに神を愛するようになったわけではありません。
ヨハネ一 5:3
神を愛するとは、神の掟を守ることです。神の掟は難しいものではありません。
人がどのようにして神を愛し、喜んで神の教えを守るようになるのか、それは人それぞれだと思います。次回、私の経験をお話しします。
