クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

私たちを動かすエンジン

 NHKの朝のドラマ「おかえりモネ」。今日見ていたら、心に残る台詞がありました。気象予報士の朝岡と主人公モネの会話。基本的に朝岡がモネに語る台詞です。主人公のモネは、東日本大震災の時、自分は何もできなかったという思いを持っています。

朝岡「何もできなかったと思っているのは、あなただけではありません」。
モネ「あの日、何もできなかった」。
朝岡「私たちは、サヤカさんも、もしかしたら誰もが何もできなかったという思いを多少なりともかかえています。でも、何もできなかったと思う人は、次はきっと、何かできるようになりたいと強く願うでしょ。その思いが私たちを動かすエンジンです」。 

  私は36年牧師として教会に仕え、神さまに仕えてきました。今はこの働きから引退しています。「何もできなかった」という思いに近いものはあります。たとえば私が洗礼を授けた人の数は、覚えていないので正確には言えませんが、30人はいないと思います。30人いたとしても一年に洗礼を授けたのは一人以下となります。何かを成し遂げたというような思いはありません。

 もちろん「何もしなかった」わけではありません。私から洗礼を受けて信仰生活を始めた人は何人もいますし、信仰者として成長をしたことを喜んでいる人も何人もいます。ささやかではありますが、神さまに仕えてきたと考えています。

 ドラマの台詞は、心に残りました。何もできなかったと思う人は、次はきっと、何かできるようになりたいと願う、その思いが私たちを動かすエンジンだというのです。牧師として教会に仕える「次」は私にはもうありません。でも何かしたいという思いはあり、それがエンジンとなっていることは確かだと思います。依頼を受けて説教奉仕をしたり、ブログなどを通して発信する日々を過ごしているのは、私もこのエンジンにつき動かされているのだと思った次第です。

コリント一15:58
わたしの愛する兄弟たち、こういうわけですから、動かされないようにしっかり立ち、主の業に常に励みなさい。主に結ばれているならば自分たちの苦労が決して無駄にならないことを、あなたがたは知っているはずです。

 この聖書の言葉は、私を常に支えてくれる言葉です。

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朝の散歩の時、就寝中のムラサキカタバミ