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隠退牧師 holala によるブログ

神の約束の実現を思う季節

 昨日の礼拝説教は、マタイ福音書第一章のアブラハムからイエスに至る系図が読まれ、そこから説教がなされました。そしてアドベントに入ったので、マタイ福音書1章からイエス様の誕生に至るまでをディボーションしようと思いました。

 それで今日は系図を思いめぐらしました。今回あらためて気づいたことの一つは、イエス様には生物学的な父親はいないということです。マリアは聖霊によって身ごもったからです。ですからアブラハムからの血のつながりの系図にイエス様の名を書くことはできません。この系図は基本は父親の名前です。そこでイエス様の育て親のヨセフの名が入り、イエス様がヨセフの子として系図に加えられ、系図が完成しました。なるほど


 この系図を見て驚くことがあります。マタイがこの系図を書いたのは、アブラハムの子孫によって地上の諸国民は祝福されるという神さまの約束の実現を示すためであったと思います。この約束の実現としてイエス様はお生まれになりました。

創世記 22:18
地上の諸国民はすべて、あなたの子孫によって祝福を得る。あなたがわたしの声に聞き従ったからである。

 アブラハムが生きた年代は正確には分かりません。系図に示される14代はおよそ500年と考えてよいのではないかと思います。ダビデは紀元前1000年頃の人だからです。するとアブラハムはおよそ紀元前1500年頃と考えることができます。そうすると1500年前の神の約束が今実現したとマタイは語るわけです。1500年前の約束の実現!驚きませんか。

 アブラハムにしても、神さまからあなたの子孫は大いなるものになると約束を与えられましたが、その約束の実現を彼は見ることはできません。彼は見ることはできませんでしたが、彼の子孫は増え広がり、神の約束は実現しています。あらためて聖書が告げる神の約束は、約束を聞いた人が生きている間に実現するとは限らないことを知ります。でも実現してイエス様は誕生されました。

 そこで思います。終末の時が到来するという神の約束も実現することを。イエス様が再臨し、最後の審判が行われ、神の国が完成するという聖書にある約束も必ず実現すると信じてよい、とあらためて教えられました。おそらく私が生きている間には実現しないと思いますが。

 キリスト教の暦では今はアドベントです。アドベントは「降臨」の意味です。降臨とはイエス様がおいでになることを意味します。クリスマスはイエス様の誕生を祝いますが、アドベントの期間はイエス様の再臨を待ち望むときです。今一度主イエスがおいでになり、神の国が完成するとの神の約束。その実現を待ち望みたいと思いました。

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