クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

バッハのマタイ受難曲

 奈良高畑教会では、3回にわたってマタイ受難曲を聴く会が開催され、これに参加しました。演奏会の映像をプロジェクターで教会の正面の壁に映しました。ドイツ語で歌われますが、画面に日本語訳が映し出されるので何が歌われているのかもすぐ分かり、対訳表など必要なくイエス様の受難物語の中に入るという貴重な体験を得ることができました。牧師の藤川義人先生が解説をしてくださり、参考にしながら受難曲の世界を堪能できました。

 このマタイ受難曲の初演は、教会の日曜の礼拝の中で行われたようです。演奏は3時間近いですから、その礼拝に出席した人は驚いたことと思います。聞くだけでも大変ですが、聖書の言葉が歌われ、会衆が親しんでいる讃美歌のメロディーも合唱で歌われるので特別な体験になったのではないかと思います。

 この3月から4月にかけての受難節に、私はマルコ福音書によりイエス様が弟子たちと最後の晩餐を共にした場面、ゲッセマネの園でイエス様が祈られる場面、人々に捕らえられる場面、大祭司の屋敷での裁判の場面、人々から十字架につけろと言われた場面、十字架につけられたイエス様が人々からあざけられ、罵られる場面など聖書を思いめぐらしていたので、歌われている聖書の場面の中に自分がいるかのような臨場感を持つことができました。映し出されているのは、オーケストラの演奏や、独唱者の歌唱、そして合唱などを見るわけです。CDで音楽だけを聴くのとちがって映像を見るのは臨場感を増す効果がありました。

 時にぐっと胸に迫ってくることもあり、イエス様が本当に私たちのために十字架で死んでくださったことがよく分かり、感謝でした。この受難曲ではイエス様のことを「私のイエス」と歌い上げていて、イエス様と自分との関係が親しい関係であることが示されていると解説され、イエス様との親しい関係に生きていきたいとあらためて思った次第です。

 

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メタセコイア 大阪市立大学附属植物園