今日、あるところへ行きました。そこで言われた言葉を笑いで吹き飛ばそうと思いました。
牧師:「今日、生まれてからこの方、親からも友だちからも誰からも言われたことのない言葉を言われました」。
信徒:「何と言われたのですか」
牧師:「何だと思いますか」
信徒:「分かりません」
牧師:「『あなたは視野が狭くなりました』と。視野が狭くなった、と言われたんです」
信徒:「そう言われてどう思いました」
牧師:「特に怒りは感じなかったです」
信徒:「でも視野が狭くなったと言われたんですよね。失礼な言葉ではないですか」
牧師:「そうですねえ」
信徒:「わかりました。聖書ばかり読んでいるから、そう言われたのはないですか」
牧師:「聖書はよく読みます」
信徒:「そのせいだと思います」
牧師:「いやいや、聖書を読むとは、世界を知ることです。聖書を読めば、視野は広まるんです」
信徒:「だれがあなたに『視野が狭くなった』と言ったのですか」
牧師:「自動車の教習場の教官です」。
牧師:「実は今日、運転免許更新のために高齢者講習会に行ってきました。話を聞くだけではなく、視力検査がありました」
信徒:「ふ~ん」
牧師:「静止視力、動体視力、夜間視力、視野の広さのチェックなど」
信徒:「へえ」
牧師:「それで加齢のために視野が狭くなったと言われました」
信徒:「なあんだ」
牧師:「こんなこと言われたの、生まれて初めてでした」
年をとると失うものが色々あることを突きつけられた思いがしました。
講習の最後に講師の方が「年をとると車が道路の中央寄りに走るようになったり、駐車場でバックしてとめようとすると車が斜めになったりしますね」と言われたときは、思わず笑ってしまいました。その通りだからです。でもなぜそうなるのか、私には分かりません。