これは私の知人のクリスチャンの言葉です。先日、ふとしたきっかけで思い出したので、書いておきたいと思いました。
今から30年も前になります。私の父がガンを再発した時、私は父に浜松にあるホスピスに入院してもらいました。
妻は末っ子を連れて毎週、私は一週おきに御殿場から浜松まで見舞いに行きました。見舞いのつど、昼食は父と一緒に病院の外で食べました。父は幼い孫と一緒に時間を過ごせるのを楽しみにしてくれました。やがて最後の時を迎え、浜松で火葬に付しました。葬儀は父が所属する東京の教会で行いました。
しばらくして火葬でお世話になった方が入院されたと聞いて、私は見舞いに行きました。ガンで入院されました。クリスチャンの知人でしたので、私は率直に「今どんなお気持ちですか」と聞きました。すると「治るのもよし、とこ世の朝に目覚めるもよし」と答えられました。
「とこ世の朝にめさむる」は讃美歌30番にある言葉です。「かがやくとこ世のあした、わがたまめさむるとき」。ああ、この方は、讃美歌を支えにしておられると思いました。「治るのもよし、とこ世の朝に目覚めるもよし」、忘れられない言葉です。
讃美歌30番(あさかぜしずかにふきて)
かがやく とこ世のあした
わがたま めさむるとき
この世の 朝よりきよく
あおぎみん 神のみかお