月曜から東京へ行ってきました。上の妹の見舞いのためです。年に3回、見舞いに行くようにしています。妹は難病のため少しずつ体が衰え、ついに自宅での生活が難しくなり、今は施設で生活をしています。下の妹夫妻と共に見舞いに行きました。私には二人の妹があり、3人兄妹です。
上の妹には子どもが二人います。二人とも独立して家庭を営んでおり、妹のご主人は一人暮らしをしています。見舞った後、私は妹の家で一泊し、ご主人と一緒にクラシック音楽を楽しみました。ご主人はもう2年、一人暮らしをしています。
月曜の夜電話があり、最後に牧会した教会の男性教会員の訃報を受けました。年配の方です。奥様と二人の娘さんは共に信仰者です。突然の訃報で驚きました。この二人の娘さんも独立し家庭をもっておられるので、奥様は、これから一人暮らしを始めることになります。
歳をとると色々なことが起きます。夫婦のどちらかが一人暮らしをするようになります。人生を共にしてきたパートナーが亡くなったり、介護が必要になり施設での生活を余儀なくされたり、事情は異なっても夫婦のどちらかが一人暮らしを始めます。
先月隠退牧師の会がありました。ある方が「昨年までは妻と一緒に来ていましたが、今年は一人です。この1月に妻は天に召されました。ひとり暮らしには慣れましたがさびしいです」と心情を話されました。
老いの生活は時に試練となります。長い人生経験をもってその試練に立ち向かうことになります。
妹の家からの帰り、京王線に乗車しました。混雑していたので、つり革に手をおき、文庫本を立ち読みしていました。ある駅で私の斜め前に座っていた人が下車しました。ああ、席が空いたなと思いましたが、私の隣にいる人が座るだろうと思っていたらその隣人が、私のわき腹を突っつき、手で空いた席を指さし、席を譲ってくれました。若い女性でした。私はもう立派な老人、いたわられる存在であることを思わされました。