NHKで『街録』という番組があります。NHKのアナウンサー?が街頭に出て行き交う人に突然のインタビューをします。そこで語られるのは、人生の苦境であるとか、つらかったこととか、人生を変えるような出来事などが話されます。楽ちんな人生を歩んでいる人はいないことを思います。それで、もし私がインタビューをされたら何を語るのかなと思いました。それで私の人生でつらかったことは何か思いめぐらし、それを書いてみたいと思いました。3つのことを書いてみたいと思います。
最初は、ブログにも時々書いていることですが、わたしは幼いとき、人は死ぬものであることを知り、死を恐れました。死の恐怖に震えおののいたことです。震えおののく、つらいです。幼い子供には、どう対処していいか分からず、死を考えないようにしました。
親は自分より先に死ぬと思うと、「死ぬ」ことについて親に聞いてはいけないと考えました。それで独りで抱え込んで大人になりました。
死を恐れる、これは自分が弱いからだと思いました。自分の弱さを人に見せることはできません。小さな見栄がありました。サラリーマンをしていたある時会社の同僚と喫茶店で話をしていたとき、彼も死の恐れを感じていることを知り、じぶんだけではないのだとほっとしました。でも解決したわけではありません。恐れにとらわれることはつらいことでした。
このつらさは、絶えずわたしを苦しめたわけではありませんが、子どもから大人になるまで、いや大人になってからも苦しんだつらさでした。長期間にわたるつらさでした。信仰を得て、このつらさから解放されました。
ところで、子らは血と肉を備えているので、イエスもまた同様に、これらのものを備えられました。それは、死をつかさどる者、つまり悪魔を御自分の死によって滅ぼし、死の恐怖のために一生涯、奴隷の状態にあった者たちを解放なさるためでした。(ヘブライ人への手紙2章14~15節)。
もし自分がインタビューされたら、この「つらさ」は話さないと思います。自分の死を考えないようにしている人たちの心を乱したくないからです。