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　最近、自炊を始めた。

　自炊と言っても料理のことではない。自炊というのは、自分で漫画や雑誌、書物などを電子化する、という意味で最近、よく用いられる用語である。アップル社からiPad という情報端末が登場して以来、急に話題になってきたように思う。電子書籍化。本をパソコンで読むのである。このiPad で電子書籍化されたものを読むことにあこがれを感じるのである。画面上で次のページに移る時、ページがめくれるように表現される。そして何冊も、いや何十冊もの本がiPad という一つの機械に保存できる。本棚から、本を取り出さなくても、読みたい本が読めるのである。アメリカでは本で電子書籍化されて販売されているので、このような情報端末が売れる。

　日本では、本が電子書籍化されて販売されるまで、まだまだ時間がかかる。そこでパソコン好きな人たちが自炊をするのである。書籍を一ページずつスキャンし、パソコンに取り込み、PDFファイルにして、画面に表示するのである。書籍の内容をパソコンの画面に表示できるようにする。スキャナーの機械も便利になっていて、いっぺんに何枚もスキャンできる。

　先日、CLCで小型の聖書を買ってきた。背表紙ののり付けしているところを切り落として、各ページをばらばらにして、スキャナーで読み込む。PDFファイルという形式にしてパソコンに保存する。かくして本の聖書を開く代わりに、パソコンの画面で聖書を読むことができる。字の大きさも変更できる。デスクが狭いので、なかなかいい。僕のデスクには、ディスプレイが二台あるので、片方に聖書を表示できる。聖書ソフトがあり、聖書の内容を画面に表示することは以前からできるが、聖書のページをそのまま表示するのは、自炊して初めてできるようになった。小さな字が読めなくなりつつあるので、大きな字で読めるのは、助かる。