クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

天国に持っていける思い出

 友人から借りた本を読み終わりました。『チェロの森』(長谷川陽子著)。「音楽の演奏家はどんな思いで練習をし、演奏をするのか、知りたい」と言ったら友人が貸してくれた本です。その中で音楽とは関係ありませんが、忘れることができないことが書かれていました。

 「天国に一つだけ思い出を持っていけるよ」と言われら・・・

 著者の長谷川さんは、映画監督の是枝裕和さんの「ワンダフルライフ」という映画に言及しているので、この映画の中で、天国に一つだけ思い出を持っていけるということがテーマになっていたのかもしれません。近いうちにこの映画見てみたいと思いました。

 それでは、私の場合、どんな思い出を持っていくことができるのか、と考えました。若い人なら、これからそういう思い出を作ろうと考えるでしょう。老いた者は、新しい思い出をつくる可能性はほとんどありません。人生を振り返ります。

 苦しかったこと、辛かったこと、うれしかったこと、楽しかったこと、色々な事が思い出されます。が、意外と簡単に答えが出ました。妻とお見合いした日です。

 私は30歳で洗礼を受けました。そして夜間の神学校へ行く予定でした。そんな中での見合いでした。クリスチャンの方の紹介ですので紹介されたのはクリスチャンの女性でした。

 その日別れ際に「僕は神学校に行き、牧師になるつもりです。裕福な生活はできないと思います」と話しました。その日の出来事はあまり思い出せませんが、別れ際に語ったこの言葉は覚えています。彼女は受け入れてくれ、結婚に導かれました。この日は私の人生を決定した大切な日だと思いました。信仰者として生きる決心をした受洗日のことは覚えていません。

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