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隠退牧師 holala によるブログ

敵を愛しなさい

 マタイ福音書を少しずつ読み進めていますが、今週は「敵を愛しなさい、迫害する者のために祈りなさい」とのイエスの言葉を読み、思いめぐらしています。今、ウクライナとロシアの戦争、イスラエルとハマスの戦闘が、起きていています。「敵を愛しなさい」との教えは、愚かな教えに見えます。しかし、主の言葉です。

 「敵を愛しなさい」でまず思うことは、人はそれぞれの考えを持ち、それぞれの立場に立って生きていることを認め合うことです。仮に相手がどんなに間違っていると思える考え方をしていたとしても、この人はそう考えていると認識することは大切だと考えます。

 イスラエルの立場、ハマスの立場、それぞれが、それまで生きてきたことの結果としての立場です。歴史的な経過を無視することはできません。人はそれぞれの考えを持ち、行動していることを認識することは大切です。すると相手はなぜ、そのように考えるのか、行動するのかと相手のことを考える気持ちが少し出てきます。これなしには平和を生み出すことはできないと思います。

 敵対関係の中にあることは良い状態ではありません。平和を生み出すことが大切です。自己主張と自己主張がぶつかっているのでは平和は生まれません。自己主張が武力となったら、なおさら平和は生まれません。

 敵を愛しなさいで教えられる第一のことは、相手には相手の立場があり、相手はどうして現実に見られるような行動をするようになったのかを知る心を持つことと考えます。そして相手の立場をお互いに認識することが大切と考えます。そうすれば平和を生み出すきっかけが生まれると考えます。相手の立場を理解しようとせず、非難するだけでは、平和は生まれません。

 イスラエルの指導者がハマスのことを怪物、獣(ケダモノ)と呼んだことが心に残ります。これはハマスの人たちを人間と認めないひどい言葉です。残念に思います。

 なぜ敵を愛するのでしょうか。それは相手の立場を知ろうとしなければ決して平和を生み出すことができないからです。敵を愛する第一歩は相手を知ることです。今日の黙想です。

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