クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

私にとっての主イエス(4)隣人愛の教え

「行って、あなたも同じようにしなさい」(ルカ10:37)。

 私の心に語りかけるイエス様の声があります。善いサマリア人のたとえにあるイエス様の言葉です。「行って、あなたも同じようにしなさい」。教会には、色んな人が訪ねてきます。助けを求めてこられることがあります。簡単に断ることができないことがあります。

 ある時、韓国人の女性が来られました。彼女は観光ビザで日本に来ているので、本来、仕事をすることができません。足もとを見られてのでしょう、雇い主がきちんと支払いをしないのです。「何とかしてもらいたいのだが」と教会に来られました。彼女はハングルで話すし、わたしにはそれが理解できません。ハングルを理解できる牧師に連絡をし、彼女の気持ちを聞いてもらいました。どのようにして彼女を助けるのか、かなりの心の葛藤がありました。彼女との関わりを拒むことはできませんでした。強盗に襲われた旅人を見て通り過ぎるレビ人や祭司にはなれませんでした。彼女のために行動を起こしました。でも彼女の願う結果にはならず、力になれなかったと思いました。

  彼女は結局、帰国しました。その後何年かクリスマスカードを送ってくれました。彼女に寄り添うことはできたのだと、とうれしく思ったことを思い出します。

 別なとき、ブラジル人夫婦が教会に来られました。夫はブラジル人、妻が日系の女性で日本語を話されました。若い夫婦でした。クリスチャンと言っていました。嘘だとは思いませんでした。彼らは日本に働きに来たのです。中古車を買いたいので、一緒に行って欲しいとのことで、中古車販売業者のもとに付き添いました。ところが買った自動車がすぐ故障したので返却したいので、また一緒に行って欲しいとのことで付き添いました。無事に引き取ってもらい、別な車を購入することにしました。今度買う車は少し高く、分割払いにしなければならないとのことで、保証人になってほしいと頼まれました。彼らには頼るべき身内の人はいません。

 私は、父から人の借金の保証人になってはいけないと教えられていたので、迷いました。でも目の前にいる夫婦は困っています。車の金額を見て、これならいいか、と思い、保証人になりました。

 しばらくして仕事を捜しに行くので、荷物を預かって欲しいと頼まれ、スーツケース数個分の荷物を預かりました。教会は会堂建築した後で、屋根裏部屋があり、そこに荷物をおきました。それから三ヶ月ほどして、お金が振り込まれないので、と私に支払いを求める書類が届きました。それで支払いをしました。

 「行って、あなたも同じようにしなさい」とのイエス様の言葉に耳を閉ざすことが私にはできませんでした。愛することには犠牲はつきものと教えられました。

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ツバメシジミ 散歩道にて