クリスチャンが元気になる holalaのブログ

隠退牧師 holala によるブログ

アイデンティティー(3)

 キリスト者アイデンティティーを知って、私の心は落ち着いたように思います。 私は二回、劣等感を抱いたことがあります。大学時代、牧師になってからです。大学生の時、大学紛争が起こり、クラスで討論会がしばしば開かれました。その時、具体的な意見を持てない自分と堂々と自分の意見を語る学友の違いを知って劣等感を抱きました。また牧師になってからも、いい説教をする牧師、神学に詳しい牧師、深く物事を考える長老、自分より聖書のことを知っている信徒の存在に劣等感を感じました。

 劣等感は自分の働きは不十分なのではないかとの思いになり、自分を責める思いがいつも心の中にありました。しかしある時、気づきが与えられました。神さまは、長所、欠点もある自分を召してくださった。神さまが召してくださっているなら、悲観したり卑下したりする必要はないとの思いに導かれました。

 劣等感から脱出できたのは、神の召しに忠実に歩めばよいとの思いに導かれたからです。神さまから与えられた賜物は人それぞれです。他者の賜物と自分の賜物を比較することは悪い結果をもたらすだけで意味がありません。優越感を抱くにしろ劣等感を抱くにせよ、いいことはありません。福音宣教者として神さまに召された者という自分のアイデンティティーに私は気づきました。となれば大切なことは忠実に召しに答えることです。自分のアイデンティティーに生きることです。このアイデンティティーのおかげで、平安な心を与えられました。また誠実に忠実に召しに応える思いで牧師の働きをすることができたと思っています。そう信じています。聖書が告げる信仰者のアイデンティティーを知ることは本当に大切です。

 

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↑新薬師寺に至る道